企業法務通信

2016.01.21更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

前回、会社のコーポレートポリシーについて書きましたので、

その流れで子会社管理について書きます。

 

1 子会社管理におけるポリシーの重要性


 

 

親会社のポリシーの策定は、子

会社の管理をする際にも有用なツールになる、

もっと言うと、子会社の管理においてこそ、

ツールとしての重要性は増すはずです。

 

親会社と子会社の意思疎通をするために、定期的な打ち合わせを入れる、

子会社の代表者を親会社が手配する、などの実務上の工夫がなされます。

しかし、定期的な人事異動などを契機として

親会社の経営方針が唐突に変更になる場合もあります。

親会社の経営方針が特に意味もなく変更されると、

子会社が振り回されることになります。

 

親会社と子会社の利益が相反する場合も出てきます。

親会社が支配株主権を濫用し、

子会社の犠牲において親会社が利益を計上するような事例もあります。

現在のところ、日本の会社法上の歯止めはあまり期待できない状況です。

子会社の経営者、従業員がどれほど創意工夫していても、

親会社に振り回されて無に帰するようであれば、

モチベーションの減退のきっかけになります。

 

ルールの策定のノウハウを積み上げることが

早急に必要とされているように思います。

中期経営計画などを策定すれば足りるかというのは非常に疑問です。

親会社であれ子会社であれ、

会社に数十年勤務したいと考える従業員が多いわけですから、

5年とか10年というスパンの計画では短いのではないかと思われます。

 

2 海外子会社管理


 

 

海外子会社管理においては

ポリシーの重要性はなおさら増すように思います。

言葉の問題もさることながら、

社会情勢、文化、規範意識から、何もかも違います。

海外の子会社の従業員にとっては、

日本の親会社の経営方針は、非常に遠く感じられるところです。

トップが明確なメッセージと規律を伝える必要があります。

少しでも油断すれば、親会社が何を考えているのか分からなくなる、

というのが実情だと思います。

 

3 最低限を画するルールである必要がある


 

 

ただし、微に入り細に入り厳格なルールを策定することは、

労力もかかりますし、子会社の創意工夫を失わせることにも繋がります。

子会社の関係者から直接ヒヤリングをするなどして、

最低限のものとしてルールを定め、

そこに記載されていない問題については、

原則として創意工夫に委ねることが必要です。

これは会社の規模の大小を問わず必要なことであり、

会社の規模の大小により労力の掛け方の違いはあるにせよ、

必要とされるノウハウは共通であると考えています。

非常に骨の折れる仕事だと思いますが、

私自身も、そのノウハウを蓄積していきたいと考えています。

 

会社法務についてはこれにて小休止し、別のテーマでブログを書いていこうと思います。

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログはこちら

企業法務/会社法務(19)

 

 

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

 

 

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

2016.01.20更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

今回は会社の会社のコーポレートポリシーの重要性について

少し書いてみたいと思います。

実務的に関わり始めている分野ですが、

詳細を書きづらい事情があり、書くのに少し難儀しています。

ぼかし気味に書いてある箇所もありますので、

関心を持たれた方は直接お問い合わせください。

 

1 コーポレートポリシー


 

 

コーポレートポリシーとは、企業の根本的な立ち位置を示すもので、

会社の意思決定の筋道、意思決定に至る行動を示すものです。

企業の目標を具体的な内容として規定し、

組織の方向性を基礎付ける、という意味があります。

欧米の企業やグローバル企業では

大きな労力をかけてこれを規定するようです。

毎年とか、中長期的な目標というレベルの目標にとどまらず、

会社が永続するための仕組みとして策定されるようです。

この策定は、経営戦略の策定の前提になるとの位置づけのようです。

 

2 業務指針


 

 

欧米企業では、ポリシーを実現するために、

実際の業務で各役員、各部署、各従業員が何を行うべきか、

その指針を定めるため、業務指針、指示書などを策定するようです、

各組織人が最低限遵守すべきルールとして業務指針を策定すれば、

その規定の範囲外のことについては、

自由な創意工夫を凝らして業務遂行をすることが許容されることになります。

 

3 日本の実情


 

 

日本にも、非常に立派な創業者の遺訓や

考え方が生きている例もあると思いますが、

多くの場合には、年次計画、中長期経営計画などの

レベルにとどまっているのではないかと感じます。

会社の根本規範というレベルまで深掘りして、

具体的にポリシーが考えられている例は非常に少ないように思います。

中長期経営計画等は、株主や債権者に対して説得的な見せ方をする、

という機能を有しますが、

中長期といわず、数十年、あるいは百年単位のポリシーがあっても

よいのではないかと思います。

組織人の行動規範を具体的に、

正しく規定することは、組織人のパフォーマンスを上げていきます。

株主、投資との利害関係の調整という側面を超えて、

国の繁栄のために必要ではないかと思います。

 

きちんとした根本規範を持っている会社では、

たとえ経営トップであっても、これを守る、という文化が醸成されますので、

節操のない人たちの意見だけが通るような、

過剰な人治主義などは力をなくしていくと思いますが、

日本では、そのような観点から議論がなされていないように思います。

 

昨年制定されたコーポレートガバナンス・コードなどを読むと、

ステークホルダーへの価値創造に配慮した経営を行い、

中長期的な企業価値向上を図る旨などが

記載されていますが(原則2-1)、

そこでいうステークホルダーとは、

主として株主や投資家のことのように見えます。

もともと東京証券取引所が策定したものであるから、

株主等への情報開示に重きが置かれることは、

当然と言えば当然ですが、

組織内関係者に対する行動指針を明示し、

組織内関係者の創意工夫を正しく発揮させながら、

根本規範を構築するという観点は

もっと強調されてしかるべきだと思います。

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログはこちら

企業法務/会社法務(18)

企業法務/会社法務(20)

 

 

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

 

 

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

2016.01.19更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

今回は会社法で立法的に解決されていない問題である、

支配株主に関する法規制について思うところを書いてみます。

 

1 支配株主の権限の濫用に関する規制


 

 

株主は、会社の支配株主の地位を利用して不正を行うことがあり、

具体的には、親会社が子会社を支配する、

創業家が会社を私物化する、といった態様で現れます。

 

中国会社法では、支配株主による株主権行使の濫用、

影響力の不正行使の禁止が明文化され、

会社が支配株主に対する損害賠償請求権を有するのに、

会社が権利行使しない場合には、

少数株主が会社に代位して代表訴訟を提起し、

支配株主の責任を追及する、という株主代表訴訟が認められています。

 

この問題に関しては、日本法では、ほとんど議論にのぼってないように思います。

学者の先生方は、立法による規制が必要であることを

実務的にはほとんど議論が盛り上がりません。

 

コーポレート・ガバナンス・コードにおいては、

少数株主や外国人株主に対して実質的に配慮する(基本原則1)、

上場会社が役員や主要株主等との取引をする際に

適切な手続きをとるよう枠組みを開示し、監視する(原則1-7)

という形で、若干触れられていますが、

他のテーマと比較してあまり重きが置かれていませんし、

非上場会社を規律するものではありません。

 

支配株主がいながら上場を果たしている会社も多数ありますが、

どうにも不自然な値動きをすることも多いように思います。

一般の個人投資家が右往左往するような値動きをすることは、

好ましくありません。

 

2 子会社管理との関係


 

 

日本では、親会社は子会社のためにならないことをしないであろう、

という、性善説に基づく運営をしてきて

支障がなかった歴史があるのかもしれません。

しかし、取締役が子会社を利用して不正行為を行った、

というケースでも、実はその取締役が

支配株主の出身者である場合が多いはずであり、

このような場合に、経営陣としての権限濫用にのみ着目するのは、

観察が足りないように思います。

 

海外を含め、適正なグループ管理を行う前提として、

親会社が子会社の利益を蔑ろにしないことが必要になります。

グループ管理の必要性をどれほど叫んだところで、

会社法上の法規制が不十分である場合には、

うまく機能しないように思います。

不勉強なのでこの程度にしておきますが、

英知を集結して何とか解決していただきたいと思います。 

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログはこちら

企業法務/会社法務(17)

会社法務/企業法務(19)

 

 

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

 

 

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

2016.01.18更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

今回は平成26年会社法改正について思うところを書きます。

 

1 改正の概要


 

 

主として法務省HPなどを参照すると、以下のとおりです。

(1)コーポレートガバナンス体制

・社外取締役、社外監査役の要件の厳格化

・監査等委員会設置会社の創設

・会計監査人の選解任議案の内容の決定権を

  監査役または監査役会に属させる。

(2)親子会社に関するもの

・多重代表訴訟

(3)組織再編に関するもの

・組織再編差止請求

・詐害的会社分割の保護

 

大雑把に考えると、企業グループの適正な運営を担保する仕組みを

構築することを目指している、ということだと思います。

 

2 所感


 

 

コーポレートガバナンスについて制度を構築することについては、

時代の要請であり、避けられない方向であると思います。

しかし、この改正に限らず思うことですが、

「社外取締役、社外監査役の能力要件は何か、

取締役・監査役と会計監査人は、その会社において、

いったい何を期待されているのか?」

の議論が煮詰まっていないと思います。

 

どれほど実績を積み、能力を有する方であっても、

あまり時間が取れないような人では、深く関与することもできません。

逆に、例えば自分の思うべき経営方針を過度に押しつけすぎるような人が

社外取締役になると、会社は取締役会の開催自体を減らして

遠ざけようとするかもしれません。

どのような役員を招聘するべきか、という問題は、

会社の事業内容、社風、人員構成などによって各種各様です。

一律に、社外であるべき、役員にすべきという規律を課し、

そこで議論が終わってしまうのは、ある意味で思考停止であり、

悪く言えば、外形だけ整えている、という感が否めませんし、

専門家(弁護士、財界人、官僚OBなど)の職域の拡大

という話で矮小化してしまいそうな感じもします。

 

他方で、内部統制、内部監査の方法は、

各会社の創意工夫に委ねられているということなのだと思います。

したがって、法律の定めは簡素なものです。

しかし、各会社の創意工夫こそが重要です。

これらの方法を構築して実務的に定着させることが

より重要になることは間違いないと思います。

外形だけでは意味がなく、実質を伴ってこそなんぼの世界です。

会社の管理業務を充実させる専門家を増やすことが

望まれていると考えています。

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログはこちら

企業法務/会社法務(16)

企業法務/会社法務(18)

 

  

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

2016.01.17更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

前回、会社解散、清算の流れについて書きましたので、

特別清算について書きます。

1回のテーマでざっくりとした概略を説明する趣旨ですので、

端折り気味ですが、個別論点については、

機会のあるときに書こうと考えています。

主として個別和解型の特別清算をイメージして書いています。

 

1 特別清算申立


 

 

会社の本店所在地を管轄する裁判所宛に申立を行います。

必要な書類は、事案によって異なりますが、

最低限を記載すると下記のとおりです。

このうちの多くの書類は、弁護士が作成します。

清算貸借対照表と清算財産目録については、

内容が適正かどうか、清算人と綿密に打ち合わせて検証します。

・臨時株主総会議事録(解散決議)

・清算貸借対照表、清算財産目録

・臨時株主総会議事録(清算貸借対照表等の承認)

・決算書(過去2期分程度)

・株主名簿

・債権者名簿

・債務者名簿

・解散公告写し

・債権者に対する催告書写し

・清算人の履歴書

・定款の写し

・スケジュール表

 

特別清算の申立代理人が清算人代理となる場合には、

清算人代理選任許可申立を行います。

これにより、弁護士が引き続き清算人の代理業務を行うことができます。

 

2 重要な財産の処分、公租公課債権者への対応等


 

 

特別清算開始決定を得た清算株式会社においては、

債務超過の状態にありますので、

財産の換価、弁済については手続きが厳格化されており、

重要な財産の処分等を行う場合には

裁判所の許可(または監督委員の同意)が必要です。

 

また、債務の弁済を債権額割合によって行うか、

協定に基づいて行うのが原則です。

債権申出公告において定めた債権申出期間内の弁済は

原則として禁止されていますが、

少額債権、担保債権などについては

裁判所の許可を得て弁済することができます。

公租公課債権についても

裁判所の許可を得て弁済することがあります。

債権申出期間内に期限が到来した債務についても

遅延損害金の支払いを免れないので、

このような制度を活用することは比較的多いです。

 

3 一般債権者への対応


 

 

協定によらない場合について記載します

(協定によらない場合には、債権者集会の招集は不要です)。

債権申出期間が経過した後、

個別の債権者と和解契約書を締結するべく、

裁判所に対して和解許可申立を行います。

債権申出期間終了後直ちに許可申立ができるように

予め準備しておくことが重要です。

速やかに許可を下して欲しいと裁判所に要望することが多いです。

 

4 弁済


 

 

和解許可を受けた後、和解契約の内容に従い、弁済を行います。

 

5 清算結了


 

 

会社財産が全て換価され、負債が法律上消滅し、

費用の支払いも終えたときには、

特別清算終結決定の申立を行い、

裁判所から特別清算手続終結決定を受けることになります。

 

6 弁護士費用


 

 

申立の弁護士費用は50万円(税別)程度~です。

債権者集会を開催する場合、

清算人代理として換価業務を行う場合などには、

上記の報酬の加算をお願いすることになりますが、

総支払金額、支払方法等については、ご相談に応じさせていただきます。

 

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログはこちら

企業法務/会社法務(15)

企業法務/会社法務(17)

 

 

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

2016.01.16更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

今回は、会社解散、清算の流れについて書きたいと思います。

今のところ、ブログでは概略を説明することに注力しているため、

普通の解散、清算をイメージして書きます。

 

1 株主総会による解散決議


 

 

株主総会の特別決議により会社は解散します。

後で特別清算を予定しているような場合には、

倒産イメージを避けるため、商号を変更したりします。

予め司法書士の先生に商号調査をしていただいたりします。

また、株主総会において清算人を選任します。

 

株主総会を実際に開催する場合には、

弁護士が招集手続きから関与し、総会に立ち会うこともあります。

株主総会決議を書面により行えるような場合には、

司法書士の先生と協力しながら、

できる限り期間を短縮できるよう、知恵を絞ります。

 

会社が解散した場合、

清算人は2週間以内に本店所在地において解散登記を行います。

株主総会決議日までに準備しておき、

その日のうちに解散登記手続きを済ませてしまうのが円滑です。

 

2 清算手続き


 

 

会社が解散すると、清算手続きが開始されます。

清算人が会社の現務を結了し、債権を取り立て、

債務を弁済し、株主に残余財産を分配します。

 

重要なのは官報公告です。

清算株式会社は、生産の開始原因が生じた場合には、

遅滞なく債権者に対し、2ヶ月以上の期間内に

債権を申し出るべきことを官報に公告し、

知れている債権者に催告しなければなりません。

この公告も解散の翌日には掲載されるよう

予め手配することが多いです。

だいたい3週間くらい前までには申込を済ませます。

 

若干脇道に逸れますが、実際には会社が解散したものの、

清算手続きは放置されている場合が多いです。

債権債務をともにゼロにしないと清算人の任務は終了しません。

清算人には任期も法定されていませんので、

いつまでも義務が残ります。

実体的にも税務上も、あまり好ましくないことなので、

早急に解消すべきことです。

 

3 清算財産目録・清算貸借対照表の承認


 

 

清算人は、就任後遅滞なく、

清算株式会社になった日における財産目録・貸借対照表を作成し、

株主総会に提出して承認を受けなければなりません。

つまり、ここでも株主総会を開催する必要があります。

特別清算申立などをする場合には、

最低2回の株主総会を経る必要がある、ということです。

株主総会を実際に開催する場合には、

弁護士が招集手続きから関与し、総会に立ち会うことがあります。

株主総会決議を書面により行えるような場合には、

できる限り期間を短縮できるよう、知恵を絞ります。

 

4 清算事務の遂行


 

 

清算人が会社の現務を結了し、債権を取り立て、

債務を弁済し、株主に残余財産を分配します。

 

5 清算事務の終了


 

 

清算人は株主総会において決算報告を行い、

株主の承認を得なければなりません。

清算人は清算結了登記手続きを行い、

登記の時から10年間、帳簿等の重要資料を保管します。

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログはこちら

企業法務/会社法務(14)

企業法務/会社法務(16)

 

 

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

2016.01.15更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

今回は会社訴訟について書きます。

 

1 会社訴訟が提起される原因~本音と建前


 

 

非上場株式の株主から持株権確認、

株主代表訴訟を起こされることがありますが、

多くの場合、株式の金銭的な評価について

見解の相違がある場合に提起されます。

会社の譲歩を迫るため、会社訴訟を提起する、

という具合です。

 

2 当事者の戦い方


 

 

表の目的と裏の目的が異なる場合、

相手に弱みを見せた方が負けることになります。

どこまで我慢できるか、どの段階で相手の虚を突くかがポイントです。

この種の原因で提起された訴訟では、普通の訴訟事件と比べても、

裁判官が早い時期から

話し合いによる解決を提案してくる可能性が非常に高いと感じます。

お互いに主張を十分に行った後に、

勝敗見込みなどを踏まえて、慎重に情勢を見極め、

場合によっては、当事者の側から

解決スキームを提案するなどすることも有用です。

一方当事者が和解提案をして、裁判所が猛烈に乗っかることがあります。

そうすると、相手側は虚を突かれ、対応に苦慮することがあります。

外への見せ方、パフォーマンスが重視される世界です。

この種のパフォーマンスの必要性と有用性については

依頼者の皆様にもご理解いただきたいと思います。

 

3 早期に解決することが双方のためになること


 

 

非上場株式の会社紛争を延々と繰り広げると、

果てしなく長期化することがあります。

株主の側は、いつまでも株式を換価できず、

相続が起こったときなどに相続税を支払えなくなる可能性があり、

会社の側も、多分に労力を費やしますし、

事業承継の前提が固まらないというマイナスが生じることも

否定できません。

場合によりますが、できることであれば、

2項で少し述べたように、我慢比べと虚を突く行動とを両立させながら、

早期の解決に導くことが、どちらの立場にとってみても重要なことです。

延々と会社紛争を引っ張る弁護士さんもいますが、

どうかと思うことがあります。

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログは

企業法務/会社法務(13)

企業法務/会社法務(15)

 

 

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

2016.01.14更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

今回は、譲渡制限株式の価値の算定について

所感を書きたいと思います。

 

1 目的による区分


 

 

企業価値評価は、評価の目的によって評価方法が変わります。

譲渡制限株式の価値の評価は難しいところです。

課税目的の場合は、主に財産評価基本通達が用いられますが、

取引目的・裁判目的の場合などには、

日本公認会計士協会が策定した企業価値評価ガイドラインが用いられ、

具体的には、

インカム・アプローチ(DCF方式、配当還元方式、収益還元方式)

ネットアセット・アプローチ(簿価純資産方式、修正簿価純資産方式)

マーケット・アプローチ(類似上場会社方式、取引先例価格方式)

などの全部または一部を検討して決せられます。

 

2 評価の困難性


 

 

言うと簡単なようですが、説得的な評価をする、

ということは、非常に難しいことです。

弁護士として株式売買価格決定事件などを観察していると、

裁判所の鑑定への依存度が非常に高いことを感じます。

弁護士もトレンド(DCF方式など)を踏まえて議論しています。

しかし、実際にコンサルティングなどに関与してみると、

上記の処理がいかに表面的なものかを痛感します。

現場から上がってくる数字が本当にそれで正しいのか、

社内においても、正確に把握することは容易ではありません。

社内の管理会計においてすらも、

出てきた数値と肌感覚とが一致しない場合は多いと思われます。

社外(裁判所)からこれこれの理由で、この価格にすべし、

と決定される場合に、会社側がその結果が説得的である

と実感することは、あまり多くないのではないかと思います。

 

3 会社のリスクを下げるためには

    裁判目的評価を避けることを優先したほうがよい


 

 

少数株主は投下資本の回収を迫られることがあります。

会社の規模が大きい場合には、それなりの経済的利益が生じるため、

株主側の弁護士が強硬策に誘導するケースも多いと思います。

 

会社にとっては、株価がいくらと算定されるか

全く分からないということは、大きなリスクです。

株式売買価格決定事件などで

株式会社が買取代金供託をしなければならない場合には、

それ自体が寝た資金になります。

資金が寝ていることは

リスクとはいいませんが(確実にマイナスだから。)、

解決時期はリスクです。

一概に言うべきことではありませんが、

多くの場合、会社側が、

むしろ株式譲渡を承認してしまう方向で考えてしまうほうが、

リスクの管理の観点からは好ましいと思います。

会社が譲渡を承認する場合、

株主は売買価格決定事件の申立をすることができなくなり、

会社は裁判目的評価を避けることができます。

次にどういう株主が現れるか分からないというのはリスクですが、

弁護士に委任して申立てをしてくる株主は、

会社とのすでに親密な仲ではないことが多く、

会社にとっては、新たな株主が現れたところで、

状況は大して変わらないように感じます。

強制的な換価が容易でないと悟れば、

次の株主候補者も消えていくこともあります。

このように会社が開き直る場合には、

株主も次の手を見いだしにくくなります。

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログはこちら

企業法務/会社法務(12)

企業法務/会社法務(14)

 

 

 

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

2016.01.13更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

今回は、会社法整備法にまつわる注意点などについて書きます。

 

1 会社法整備法


 

 

会社法が施行される際、

「会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」も施行され、

有限会社法をはじめ9本の法律が廃止され、

関連する諸法令の整備が行われました。

多くは施行の時期にまたがる出来事に関する経過措置であり、

会社法が施行されて10年近く経つにつれて、

深く検討する必要のない条文も増えてきましたが、

いまだに注意すべきことも残っています。

私自身も念のため確認しておいてよかった、

と思う経験をしたケースがいくつかありますので、

簡単に書いてみたいと思います。

 

2 有限会社法関係(特例有限会社)


 

 

特例有限会社は、組織再編行為を行うについて、

何かと制限を受けています。

・吸収合併存続会社・吸収分割承継会社になれない(整備法37条)

・株式交換、株式移転の当事者となれない(整備法38条)

 

他方で吸収合併消滅会社、会社分割の分割会社にはなれます。

要するに特例有限会社が消えていく方向の行為であれば認められる、

ということだといわれています。

 

しかし、他方で、

特例有限会社は特別清算申立をすることもできません(整備法35条)。

清算中に債務超過の原因が発見されたときは、破産により処理する

実際には、グループ内での組織再編などでは、

特別清算をしたいから組織再編行為をする、という場合が多いのですが。

破産を避けるためには、

株式会社への商号変更を行わなければならなくなります。

消えていく方向、という意味では同じなので、

価値判断的には、許容しても良いのではないかと思うのですが。

もともとの由来する法律が違う、という建前論は分かるのですが、

何となくピンとこない話です。

実際に経験したことがあります。

有限会社、と書いてあると注意を払うようにしています。

しかしながら、スキーム図などに、(有)と略称にしてあると、

見つけ出すのにも結構きついものがあります。

目を皿のようにして見ていくことが必要です。

 

3 株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律関係


 

 

小会社が曲者です。

会社法施行時において、

旧商法特例法第1条の2第2項の小会社であった会社

(資本の額が1億円以下、最終の貸借対照表の

 負債の部に計上した金額の合計額も200億円未満)は、

会社法施行後においても、

定款に会社法第389条第1項の定めがあるもの

とみなされます(会社法整備法53条)。

監査役の監査の範囲は会計に関するものに限定されます。

小会社においては、監査役は、会社法386条2項1号にいう

「取締役の責任を追及する訴えの提起」の請求(提訴請求)の

名宛人となる資格を有さず、正しい名宛人は代表取締役となります。

代表訴訟を提起するときには注意が必要です。

資本金額に注目しなければいけません。

 

これまで、会社法上の「監査役設置会社」ではないのに、

登記事項証明書上は「監査役設置会社」と明記されていました。

改正会社法にて、監査役の監査の範囲を会計に関するものに

限定する旨の定款の定めがある株式会社であるときは、

その旨を登記することと定められました

(会社法第911条第3項第17号イ)。

監査役の退任などの際に

会計に限定する旨の登記がなされることにより、

徐々にこの問題は解消されてくると思いますが、

しばらくの間は注意が必要です。

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログはこちら

企業法務/会社法務(11)

企業法務/会社法務(13)

 

 

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

 

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

2016.01.12更新

東京都千代田区の半蔵門・麹町エリアの法律事務所で

弁護士をしております、野澤吉太郎です。

今回は、組織再編行為(合併、会社分割、株式交換・移転等)の

進め方について、概略を書きます。

 

1 流れの概略


 

 

同一企業グループ間で完結しない手続きをとる場合には、

合弁契約・株主間契約と似たような流れをとることになります。

交渉開始前に守秘義務契約を締結し、デューディリジェンスを行い、

中間的合意(レターオブインテント)を積み重ねていきます。

最終的に買取価格等を合意し、契約(合併契約、会社分割契約など)を

締結し、組織内の意思決定(株主総会決議等)を経て、

手続きを履践する、という流れを踏みます。

ビジネスDD、税務対応、株主対応など、

全てにおいて力点が置かれます。

 

これに対し、同一企業グループ内においては、

税務対応に力点が置かれることになります。

 

2 スケジューリング


 

 

どの手続きを採用するかの選択が終了した後に、

弁護士が最初に行うことは、

会社法、労働契約承継法などを踏まえたスケジューリングです。

目標となる効力発生日を決定し、そこから逆算して、

どの日までに何の行為を行わなければならないかを決めます。

会社の担当者の方のスケジュールと繁忙度に合わせて、

ご相談しながら決めます。

 

スケジューリングの際、官報公告の申込時期、

態様には非常に神経を遣います。

中小規模の企業の場合は決算公告などを行っていない場合が多く、

組織再編前にこれをどのように行うかを決めなければなりません。

時期にもよりますが、決算公告などを兼ねる場合には、

申込みから掲載まで1ヶ月以上かかることがあります。

また、公告の方法を日刊新聞等で行う旨の定款の規定がある場合などに、

債権者に向けた公告と兼ねられるよう、

決算公告についても定款変更によって官報に掲載する方法でする旨に

変更すると安全ですが、この措置をとるために

定款変更登記が必要となり、それに時間と費用がかかります。

 

万が一にでも間違いがあってはならない箇所です。

実際に株主総会を開催する場合などには

特に神経を遣う必要があります。

株主総会を書面決議等で行える場合や、

簡易・略式組織再編行為を行うことができる場合にあっては、

どこまでスケジュールを省略できるかが

一つの腕の見せ所のように思います。

 

3 各種書面の作成

 

その後、開示書面等の書式を起案し、作成することになります。

契約書自体は定型的なものが多いですが、

債権債務をリスト化したり、金銭的に評価を加える箇所については、

当然のことながら、非常に神経を遣います。

特に、会社分割の際の承継権利義務明細表の作成には時間を要します。

税理士・会計士の先生と問答を繰り返しながら、

お客様と打ち合わせをすることになります。

 

4 関係者への対応


 

 

株主総会の対応が必要なものについては、

株主総会の招集、開催も行うことになります。

労働者・労働組合への対応も重要です。

退職慰労金、社会保険等の切り替えに万全を期す必要があります。

許認可等が絡む業種については、許認可を承継できること、

円滑に再取得できることを事前に確認しておかなければなりません。

 

5 弁護士費用等


 

 

関与の内容と程度により、ご相談にて決めることとなります。

基本的な考え方を載せますが、

支払余力などにも左右されることと思います。

あくまで随時ご相談と考えています。

スケジューリング・各種書面作成の場合には、

基本は100万円(税別)程度で、

関係者対応(債権者対応、株主対応=株主総会)が絡む場合には、

それに準じた費用(株主総会の場合、50万円(税別)程度)を加算し、

特別清算等を行う場合には、

その費用50万円(税別)程度を加算していただく、

という感じだと思います。

 

弁護士野澤吉太郎について

 

■「企業法務/会社法務」についてのその他の関連ブログはこちら

企業法務/会社法務(10)

企業法務/会社法務(12)

 

 

 

■相談・問い合わせはこちらをクリック■

--------------------------------

遠藤法律事務所

弁護士 野澤吉太郎(のざわ きちたろう)

〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目8-8グランドメゾン麹町406

東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出口徒歩2分

TEL 03-5226-0617

HPはこちらをクリック

 

 

投稿者: 弁護士 野澤吉太郎

前へ
  • 弁護士 野澤吉太郎弁護士・コンサルタント 受付時間 9:30-18:00 土日祝 定休 〒102-0083 東京都千代田区麹町1-8-8-406
  • 弁護士野澤吉太郎をご指名ください 03-5226-0617 お問い合わせ
  • mainimage02_spimg02.png
  • 弁護士 野澤吉太郎 03-5226-0617 お気軽にご相談ください お問い合わせ
  • 企業法務通信
  • 弁護士ブログ